その3、不倫初デート(後編)
私とF医師は、歩いていてたまたま目に入ったアンティーク風の雰囲気のあるカフェに入りました。
席に着くなり、F医師はまた、
「けっこう待たせたよね。ほんと申し訳ない。」
と、遅刻したことを謝ってきました。
「いえ、お忙しいのにすみません。」と、私。
「いや、ごめんね。今日はおごるよ。何飲む?」
と、メニューをこちらに向けて差し出すF医師。
あの遅刻は、単なる偶然だったのか、それとも実は計算したのか、それはいまだに謎ですが。
私たちの会話は、いつもこんな調子でF医師が常にリードしていました。
私は、大きなカフェオレボウルで出てきたラテを飲みながら・・・
この日ばかりはただひたすら、日頃、S女医に言いたくても言えなかった文句の数々を、F医師に聞いてもらいました。
するとF医師も、
S女医は、ドクターの中でも気分屋で有名で、内輪でも「できれば関わりたくないよねー」という意見で一致してるよ。
と話してくれて、
私は、少しホッとしました。
そのやり取りでお互いに心のガードがゆるくなったのか、
気がついたら私とF医師は、お互いの恋愛遍歴について話をしていました。
これまで付き合った人数、別れた理由・・・
で、今はどうなの?みたいな話。
ちなみに当時私には、付き合って1年くらいになる同い年の彼氏がいましたが、その話はまた別の機会に譲るとして(・_・;)
いままで、お互いにプライベートな話はあんまり出してこなかった分、けっこうしゃべり倒して
結局この日私たちは、夕方5時には解散しました。
でも、このとき私にはわかったんです。
確実に自分の中で、何かのスイッチが押されたことを。
もし、神様がこれを見ていたんだったら、当時の私にひとこと忠告してほしかったな。
「深入りするなよ」って。
こちらに続きます!
>>その4、不倫恋愛の始まり